【研究倫理委員会からのご案内】生成AIの利用と研究倫理について

一般社団法人日本体育・スポーツ・健康学会
会員 各位

このたび、研究倫理委員会より、会員の皆様に向けたニュース記事「生成AIの利用と研究倫理について」を作成いたしましたので、ご案内いたします。

生成AIを研究活動に利用する際の留意点や研究倫理との関係についてまとめておりますので、ぜひご一読くださいますようお願い申し上げます。

 

生成AIの利用と研究倫理について(研究倫理委員会)

1.研究を始める前に
研究を始める前には、日本学術振興会が実施する研究倫理eラーニングコースを事前に受講することを推奨します。
研究倫理eラーニングコース[eL CoRE] https://elcore.jsps.go.jp/top.aspx

2.生成AIをめぐる現状
近年の生成AIの急速な発展により、研究者自身がAIの利用を研究倫理上どのように位置づけるかを検討する必要性が生じてきました。研究に携わる立場にある者としては、最新の情報を把握するよう努めてください。
2026年7月現在、研究においてAI利用に関する網羅的な知識が得られるよう整理されたコンテンツは存在しません。各大学でも、海外の大学における先行事例を参考にルール整備を進めている段階にあります。ただし、大学単位のルールは学会やジャーナルの投稿規定にそのまま適用できるものではない点にご留意ください。背景には、大学によって契約・推奨する生成AIツールが異なる(例えばMicrosoft Copilotを推奨する大学もある)一方で、本会の会員が利用するAIツールも各々異なるという事情があります。

3.日本学術振興会(JSPS)の注意喚起
日本学術振興会は、特別研究員-DC募集要項において、申請書作成時の生成AI利用について次のとおり注意喚起をしています。『申請書の作成に当たって、生成AIを利用することは、意図せず著作権の侵害、個人情報や機密情報の漏洩につながるリスクがありますので、このことに留意した上で申請者個人の責任において判断してください』
この注意喚起は、本会の研究倫理綱領 第8条(著作権侵害等、不正行為の禁止)「会員は、著作権の侵害、剽窃・盗用・二重投稿等の不正行為をしてはならない」の適用範囲に含まれるものです。
(出典:独立行政法人日本学術振興会「令和9(2027)年度 特別研究員-DC募集要項」[令和8(2026)年2月]、「はじめに」【留意事項】。同一の文言は令和8(2026)年度募集要項にも記載されており、継続して示されています。)
https://www.jsps.go.jp/file/storage/j-pd/data/recruiting/2_dc_yoko.pdf

4.研究対象者保護の観点から
研究者が意図せず行った不誠実な行為は、結果として周囲に対する裏切り行為となり、善意で協力した研究対象者の立場も損なわれることになります。研究対象者保護の観点からも、研究不正はあってはなりません。

5.倫理審査申請の前提として
研究倫理審査を申請される会員の皆さまには、eラーニング受講 → 倫理審査申請 という順序でお手続きいただきますようお願いいたします。本会の研究倫理審査チェックシートにおいても、研修・講習会の受講済みであることが確認項目となっています。
不明点は、学会事務局を通じて研究倫理委員会までお問い合わせください。

以上